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睡眠障害(不眠症)
主な症状
ひとくちに睡眠障害といっても、なかなか寝つけない(入眠困難)、寝ても途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)、朝早く起きてしまう(早朝覚醒)、睡眠時間はとれていてもぐっすり寝た気がしない、疲れがとれない(熟眠障害)など様々な症状があります。睡眠障害は様々な精神疾患や身体疾患に併存して出現することも多く、5人に1人が不眠症状に悩み、20人に1人が睡眠薬を使用しているとも言われています。
最近では時計型のウェアラブルデバイスを装着して寝ることで、睡眠時間や睡眠の深さ、夜間の体動、心拍数・呼吸数などが測定でき、客観的に睡眠状態の評価をすることができます。
治療方針
睡眠障害の原因は様々です。例えば下記のような疾患や症状により不眠になっている場合は、まずはそちらの治療を優先的におこなう必要があります。
・気分障害(うつ病、躁うつ病)、統合失調症などの精神疾患
・睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome:SAS)
・むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群:RLS)
・レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder:RBD)
・ステロイド、インターフェロンなどの薬剤性不眠
・頻尿(前立腺肥大など)
・かゆみ、痛みなどの不快症状
睡眠障害を引き起こすような併存疾患がなく、生活リズムが乱れている場合は生活習慣の見直しを外来にて相談します。休日も含め起きる時刻を一定にし朝日を浴びる、寝る前にPCやスマートフォンを使用しない、運動やリラクゼーションをする、タバコやアルコール、カフェインの摂取を控えるなどのアドバイスをしています。
それでも症状が続くようであれば、必要最小限の睡眠薬による薬物治療をおこないます。睡眠薬の代わりに寝酒で眠ろうとされる方がいますが、アルコールは睡眠の質を悪くし、また利尿作用によりトイレに起きて中途覚醒が増えるなど、むしろ不眠に対しては逆効果になってしまいます。
上記のような症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。