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パニック障害
主な症状
不安や緊張自体は異常な症状ではなく誰でも経験するものですが、あまりにも過剰になり日常生活に支障が出るほどであれば不安障害と考えられます。パニック障害(Panic Disorder:PD)は不安障害の中に含まれる精神疾患です。
パニック障害は、特に身体の病気がないのに、突然、動悸やめまい、息苦しさ、発汗、手足の震えなどの発作(パニック発作)を起こし、日常生活への支障を生じる疾患です。発作を繰り返すことで、「また発作が出るのではないか」と不安が高まり(予期不安)、仕事や外出などの行動範囲が制限されてしまいます。混んだ電車の中、巨大なショッピングモール、映画館や美容室、歯医者さんでの治療など、「もし発作が起きたら対処できないのでは」と思ってしまう場所が怖くなり避けるようにもなります(広場恐怖)。
治療方針
パニック障害の治療は抗不安薬や抗うつ薬による薬物療法と、認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy:CBT)が主におこなわれ、組み合わせることで相乗効果が得られると考えられています。抗不安薬であるベンゾジアゼピン系薬剤は即効性があり不安や緊張の速やかな緩和に有効ですが、長期に使用すると薬剤への耐性や依存形成の問題があり注意が必要です。抗うつ薬はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という種類の薬剤が使用される事が多くなっています。SSRIは飲み続けることで数週間後より不安や緊張の軽減が期待できますが、すぐには効果が出ないため抗不安薬や認知行動療法を組み合わせながら精神症状をコントロールし、少しずつ行動を変えていきます。
上記のような症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。