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社交不安障害(SAD)
主な症状
不安や緊張自体は異常な症状ではなく誰でも経験するものですが、あまりにも過剰になり日常生活に支障が出るほどであれば不安障害と考えられます。社交不安障害(Social Anxiety Disorder:SAD)は不安障害の中に含まれる精神疾患です。
社交不安障害(社交恐怖)は、人前での過剰な不安・緊張や、動悸や発汗、めまい、吐き気などの身体症状を生じるなど社交場面に強い恐怖を感じる疾患です。病状により、そのような社会的状況を回避せざるを得ないと、社会生活や対人関係に支障が生じてしまいます。うつ病や他の不安障害を合併することも多く、不安や緊張を紛らわせるためにアルコール使用関連の問題を併発することもあります。
治療方針
社交不安障害の治療は抗不安薬や抗うつ薬による薬物療法と、認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy:CBT)が主におこなわれ、組み合わせることで相乗効果が得られると考えられています。抗不安薬であるベンゾジアゼピン系薬剤は即効性があり不安や緊張の速やかな緩和に有効ですが、長期に使用すると薬剤への耐性や依存形成の問題があり注意が必要です。抗うつ薬はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という種類の薬剤が使用される事が多くなっています。SSRIは飲み続けることで数週間後より不安や緊張の軽減が期待できますが、すぐには効果が出ないため抗不安薬や認知行動療法を組み合わせながら精神症状をコントロールし、少しずつ行動を変えていきます。
上記のような症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。