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「レケンビ®皮下注ペン」が国内承認
2026年9月16日、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の進行を抑制する治療薬「レケンビ®(一般名:レカネマブ)」の新しい製剤である「レケンビ®皮下注250mgペン」が日本国内で製造販売承認を取得しました。
( https://www.eisai.co.jp/news/2026/news202652.html )
これまでレカネマブによる治療は、2週間に1回、大学病院や認知症疾患医療センターなどの高次医療機関で点滴(静脈内投与)を継続する必要がありましたが、今回承認されたのは週に1回、自宅での「皮下注射(自己投与)」が可能となるペン型の製剤です。このレカネマブの皮下注ペンが実際に使用できるようになれば、2週間おきの外来通院や点滴で拘束される時間が不要になるため、ご本人やご家族の通院負担が軽減されると予想されます。皮下注射は1本あたり約15秒で投与できるようです。臨床試験では、従来の点滴薬と同様の有効性が示されており、安全性も概ね同様で、注射に伴う全身性反応は皮下注ペンの方が低頻度(1.4%)であったと報告されています。
当院に受診される患者様からも「レカネマブやドナネマブなどの抗アミロイドβ抗体薬を使いたい」というご希望の声をいただくことがありました。しかし、これまでは医療設備や人員などの面から、一般的なクリニックでの実施は困難でした。今後、この「レケンビ®皮下注250mgペン」が保険適用され在宅での自己投与が本格的に始まれば、大学病院などで既にレカネマブが導入されている方の移行先として、クリニックで処方することが可能になるかもしれません。ただし、抗アミロイドβ抗体薬は、投与中の認知機能や生活機能の変化を見守るだけでなく、「ARIA(アミロイド関連画像異常)」と呼ばれる脳の浮腫や微小出血などの副作用を定期的にモニタリングする必要がある薬剤です。そのため、定期的な頭部MRI検査などを大学病院や認知症疾患医療センターとどのように連携ができるのか、今後検討していきたいと思います。
軽度認知障害(MCI)や初期の認知症を早期発見し、適切な治療を始めることは、その後の生活の質を保つために重要です。もの忘れなど認知機能低下に関するお悩みやご不安なことがありましたら、お気軽に当院へご相談ください。
海神ほっとクリニック 院長 船木桂
