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うつ病
主な症状
気持ちの落ち込み自体は嫌なこと、辛いことがあれば誰もが経験するものですが、気分障害は正常の範囲を超えて気持ちが落ち込む、もしくは逆に気分が高揚しすぎて日常生活に支障をきたす状態が一定の期間持続する疾患です。気分障害には、うつ病と躁うつ病(双極性障害)が含まれます。
うつ病は、抑うつ気分や興味関心の低下・喜びの喪失に加えて、食欲の低下、不眠、不安・焦燥感、疲れやすさ、集中力の低下、自殺への思いなどの症状を呈します。気分の問題だけでなく、頭痛・腹痛や便秘・下痢、嘔気、息苦しさや動悸などの身体症状をともなうことも多く、うつ病の方の6割がまず内科を受診するという報告もあります。
治療方針
うつ病の治療は抗不安薬や抗うつ薬による薬物療法と、精神療法や認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy:CBT)が主におこなわれ、組み合わせることで相乗効果が得られると考えられています。抗不安薬であるベンゾジアゼピン系薬剤は即効性があり抑うつ気分や不安・焦燥感の速やかな緩和に有効ですが、長期に使用すると薬剤への耐性や依存形成の問題があり注意が必要です。抗うつ薬には、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)などの種類があります。抗うつ効果や副作用の観点から、最近ではSSRI、SNRI、NaSSAが主な治療薬として用いられています。抗うつ薬は飲み続けることで数週間後より抑うつ気分や意欲、不安症状などの改善が期待できますが、すぐには効果が出ないため抗不安薬や精神療法、環境調整などを組み合わせながら治療をおこなっていきます。うつ病は再発することが多い疾患です。再発予防のためには抗うつ薬による薬物療法の継続が大切です。
上記のような症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。